掲載日:2023年1月18日
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平和絵本(アニメーション)
このアニメーションは、中央区(旧京橋区、旧日本橋区)に関わりのあった方々の体験記を中心に編纂した『中央区平和祈念誌 永遠の平和を願って』(平成3年3月発刊)と『戦災被害等体験文集』(平成4年3月発刊)の様々な出来事をもとに、新たな物語を制作したフィクションです。
空襲で被災された方々の貴重な体験や、戦争によってゆがめられていく当時の生活の様子などをわかりやすく伝えるために、戦災体験者の体験記をアニメーション化しました。
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主な製作スタッフ
演出
柴山 知久
シナリオ
水原 央
原画
水野 ぷりん
ナレーション
飯島 晶子
プロデューサー
豊川 隆典
歴史監修
増山 一成(中央区総括文化財調査指導員)
監修
内田 伸子(お茶の水女子大学副学長)
監修者からのコメント
内田 伸子(お茶の水女子大学副学長)
今から64年前、第二次世界大戦は街を破壊し、そこで暮らすふつうの人々の暮らしを壊滅させた。赤ん坊から老年期の人々に至るまでの命を情け容赦なく奪い、親子の絆を断ち切り、地域の人々の絆を断ち切った。この壊滅的な状況の中にあってもなお、人々は希望を失わず、立ち上がり、二度と戦争を起こしてはならないと誓いながら、戦後の復興に力尽くした。老年期を迎えた人々の信じられぬほどのがんばりのおかげで、今や、豊かで平和な暮らしがあたりまえになった。私たちは戦争があったことを忘れ、平和の尊さを忘れて暮らしている。戦争を二度と許してはならないと誓ったはずなのに、世界中で戦争は絶えることなく続いている。戦争の一番の犠牲者は子どもたち、母親たち、そして、ごくふつうの市民である。世界では今なお戦渦に苦しむ大勢の子どもたち、母親たち、そして市民たちがいる。戦争の記憶や平和の尊さを次世代に伝えたい。この平和祈念アニメが一人でも多くの子どもたちの心に届きますように。
増山 一成(中央区総括文化財調査指導員)
東京への空襲は、昭和17年4月から昭和20年8月の終戦までに100回以上にもおよびました。なかでも、昭和20年3月10日未明の東京大空襲は、B29爆撃機が落とした焼夷弾により、わずか2時間半の間に10万人の尊い生命を奪いました。
こうした空襲体験が、戦後64年の歳月とともに風化しつつある中、中央区では“戦争の記憶と平和の尊さ”を伝える3つの短編アニメーションを作りました。銀座が舞台の『お父さんは写真屋さん』、月島が舞台の『赤ちゃんと防空壕』、埼玉県の疎開先が舞台の『次郎の疎開』。どの作品も、戦災体験者の方々の貴重な体験談を収めた「戦災体験記」の実話を題材にしています。
子どもの頃に感じた空襲の恐怖や被災後の悲しみ、戦禍の中を必死に避難する人々の姿や爆撃後の惨状、疎開先での生活や不安、そして家族との絆・・・。実体験にもとづかなければ表現することのできない繊細な感情をも見事に描き出し、見る人の胸を打ちます。
過剰な演出を排した正確な描写の一つ一つに、当時のリアルな状況が見てとれ、平和の尊さを次世代に伝えていく価値あるアニメーションといえます。
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