掲載日:2023年1月18日

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家の中

炊飯

米つき瓶

戦争中は、働き手の男性が少なくなって農作物が減ったため、国内に残った人達には一日のお米の割り当て量が決められていました。戦争が長引くとさらに食料は減ってきたため、玄米が配給されました。配給された玄米はこのびんに半分くらい入れ、びんの口から棒を入れて上下に動かし、まわりのぬかを取り、白米にしました。

米つき瓶 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

かまど

当時は、都市の一部にしかガスがなかったため、多くの家庭では「かまど」や「七輪」で薪を燃やしてご飯を炊き、煮物などを作りました。

改良かまど 昭和館所蔵 画像
改良かまど 昭和館所蔵

氷冷蔵庫

当時は、まだ電気の冷蔵庫は普及していませんでした。写真のような木製の冷蔵庫の上の段に、氷屋さんから買った氷を入れ、その冷気が下に流れることにより全体を冷やす構造になっていました。

氷冷蔵庫 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

パン焼き器(ジュラルミン製)

戦争が終わっても、食料品、住宅、衣服などが不足しているため、人々は大変苦しい生活を送っていました。特に、働き手や肥料不足などのために米が不作で、アメリカから食料を援助してもらいました。中でも小麦やコーンスターチ(とうもろこしから作られたでんぷん)が比較的手に入りやすかったため、パンを作るためのパン焼き器が普及しました。

パン焼き器(ジュラルミン製) 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

ガスコンロ(陶製)

金属製品は武器などに造り変えるため、金属を使った物は、次々に政府に差し出しました。そのため、日用品の多くは「代用品」として、陶製、セメント製、セルロイド製、ガラス製、木製などになり、中でも一番多かったのが陶製で、ガスコンロ、陶製なべ、陶製焼き網などが作られました。

ガスコンロ(陶製) 昭和館所蔵 画像
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食事

戦争中、あらゆる食料が不足し、食べ物は政府が管理しました。中でもお米はどんどん少なくなり、そのうち米に変わる「代用食」として、麦・サツマイモ・ジャガイモなどが配給されました。、家庭では、米を倹約(節約)した豆・野菜入りのご飯やおかゆ、雑炊、すいとん(小麦粉を練ってだんごにしたもの)などの食事が当たり前になり、肉や野菜の代わりにイナゴ、カボチャの種、サツマイモのつる、道ばたに生えている野草まで食べました。

大豆ご飯 昭和館所蔵 画像
大豆ご飯 昭和館所蔵

さつま芋ご飯 昭和館所蔵 画像
さつま芋ご飯 昭和館所蔵

イナゴと蚕の炒り煮 昭和館所蔵 画像
イナゴと蚕の炒り煮 昭和館所蔵

学用品

ランドセル(竹製)

戦争中はあらゆる物資が不足しました。政府は、戦争をするために国民に節約を強要しました。牛革の代わりに布や紙に塗料を塗ったかばん・ハンドバックや、竹を細く割り竹かごのように編んで作ったランドセルなども登場しました。

ランドセル(竹製) 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

墨塗り教科書

戦後、新しい教科書が出来るまでの間、それまで使っていた戦時中の教科書を使いましたが、戦争をたたえたり民主主義に反するような部分があったため、墨で塗ったり切り取ったりして使用しました。昭和22年には学校教育法が定められて授業の内容も新しくなりました。

墨塗り教科書 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

えんぴつ 昭和館所蔵 画像
えんぴつ 昭和館所蔵

扇風機

当時の扇風機は黒色の鉄製で、4枚羽根、ガード、首振り機能があり、とても頑丈なものでした。戦争中は、兵器・艦艇・弾薬など戦争に必要な物を作ることが優先となり、政府から扇風機の製造中止命令が出されました。

扇風機 中央区所蔵 画像
中央区所蔵

ラジオ

テレビのない時代、戦争の様子や警戒警報などの速報はラジオがたよりでした。その頃、家庭電化製品といえば「電灯」と「ラジオ」くらいのものでしたが、ラジオは値段が高く3割くらいの家庭にしかまだ普及していませんでした。

ラジオ 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

掛け時計

文字盤の裏のぜんまいばねを巻いて振り子を動かし、時間を刻みます。ぜんまいばねがほどけきったら巻き直し、錘が下がりきったら巻き上げる手動式の時計です。

掛け時計 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

蓄音機

現在のオーディオ機器の前身です。蓄音機は戦前から発売されていましたが、一般にはまだ普及していませんでした。箱の横に取っ手があり、これを回転させることでレコード盤が回ります。終戦後の混乱期を過ぎた頃、家庭の電化も進み、蓄音機もレコードプレーヤーになり、今ではレコードもCDになっています。

蓄音機 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

アイロン(陶製)

戦争の進行とともに、金属や燃料などの様々な資材や物資を戦争に回さなくてはならないため(武器などの材料とするため)、金属に代わる材質を工夫して作られた「代用品」が家庭に普及していきました。アイロンは陶器製となり、中に熱いお湯を入れて使いました。

アイロン(陶製) 昭和館所蔵 画像
昭和館所蔵

灯り

政府は「一灯でも光がもれると、それが目標になって敵機をまねく」と、電灯に笠や黒い布などを巻きつけるよう指示しました。街路灯以外に、マッチ・タバコの火まで隠すよう指示され、指示に従わないと懲役や罰金が課せられたりしました。また内側を黒くして光が外に漏れないような防空電球も登場しました。

電球 昭和館所蔵 画像
電球 昭和館所蔵

電灯笠 昭和館所蔵 画像
電灯笠 昭和館所蔵

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