掲載日:2024年3月1日

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中学生の「税についての作文」

次代を担う中学生が、私たちの身近な生活環境と税との関わりについて関心を持ち、税への理解を深められるよう、全国納税貯蓄組合連合会および国税庁が主催する中学生の「税についての作文」の募集が毎年行われています。令和5年度も本区の多くの中学生が応募しました。
その中から、東京国税局管内納税貯蓄組合連合会優秀賞を受賞した晴海中学校の熊坂陽子さん、東京納税貯蓄組合総連合会会長賞を受賞した開智日本橋学園中学校の成田倖瑛さんの作品をご紹介します。

「弟を助けてくれた税」 中央区立晴海中学校 熊坂 陽子

 

 七年前、私の弟の勝之は熱性痙攣を起こしました。目の焦点が合わなくなって、体が何度も大きく揺れて、呼びかけても答えられない状態になってしまいました。母が急いで救急車を呼ぶと、その後、すぐに救急隊の人が「勝之くん大丈夫ですか?」と、言いながら家に駆けつけてくれました。ただ隣で辛そうな弟を見ていることしか出来なかった私もその声に安心したのを覚えています。応急処置をしてもらった弟は病院に搬送され、翌日には体調も回復し、元気に笑顔で家に戻ってくることが出来ました。

 それから、私は税について学ぶ機会がありました。皆さんは救急車が一回出動するのにどれくらいのお金がかかっていると思いますか。一回の出動にはおよそ四万五千円かかるそうです。今、この費用は全額税金によって負担されています。だから、助けを求めている人の元へすぐに向かうことが出来ます。また、病院に搬送する間の応急処置をしたり、安全に患者を搬送したりすることが出来ます。このように、救急車が来ることは多くの命を助けることに繋がります。しかし、救急車がすぐに来てくれることは、当たり前ではありません。もし税金がなかったら、出勤のためのお金を払わなければいけないので、救急車を呼ぶことが難しくなってしまい、病院に搬送されていたら、助かったはずの命も助けられないことが増えてしまいます。もしかしたら、私の弟も救急車が来てくれなかったら、あのまま苦しい状態が続いていたのかもしれません。

 私がこの作文を通して伝えたいことは、税金の大切さと、税金への感謝です。あなたの納めた税金で、誰かの命を助けることが出来るかもしれません。また、誰かが納めた税金であなたが助けられることだってあるかもしれません。こうして、人と人が支え合う社会を作るきっかけとなっているのが税金です。だから、私は、税金は大切なのだと考えます。そして、私の弟は、誰かが納めてくれた税金によって、辛い時間を最小限ですませることが出来ました。さらに、弟は今でも元気に後遺症もなく過ごしています。家族を助けてくれた税金に感謝の気持ちでいっぱいです。私も、家族を助けてもらった恩を次に繋げるために税を納めていきたいと思います。

 税金は誰もが知っていて、誰でも日々の生活の中で納めています。けれど、納めた税金がどんなことに使われているかを知らない人もいるかと思います。そんな人に伝えたいです。あなたの納めた税金は救急車や、病院など多くのものを通して、誰かの明日を作っています。

「未来繋がる税金」 開智日本橋学園中学校 成田 倖瑛

 私の弟には発達障害があります。そのため、給付金を受けて、児童発達支援事業所に通っています。通所に必要なお金の大部分を一般財源で賄ってもらっています。その一般財源というものは、主に地方税によって集められています。地方税とは、地方の行政サービスを、住民として利用する会費のようなものです。地方税の主なものは住民税です。このような税金の一部を使い、弟は発達支援を受けています。それにより、たくさんの事を身につけ、学び、とても成長することが出来ました。

 私は弟の授業を見せてもらうことがありますが、弟はとても楽しそうに授業を受けています。回数を重ねる毎に出来ることが増えていくのが目に見えて分かり、私も毎回嬉しい気持ちになります。弟は、授業をたくさん受けることによって、好きなキャラクターのシールが付いた折り紙のメダルを貰うことができ、弟はそのメダルを持って家に帰ってくると、とても嬉しそうに見せに来てくれます。

 私の弟のような何らかの障害を持つ子は普通の子とは違って、色んな場面でたくさん苦労して生活しています。そして、彼らは普通の人よりも努力しなければならない場面が多いと感じます。弟を含め、彼らの多くには、普通の人にはない才能をもっている人がいると感じます。また、彼らは、今の私達にはない考えを持ち、行動することで様々な分野で活躍し、日本の発展、幸福になくてはならない人に成長していくと感じます。そのため、私はこのように使われている税金にとても感謝しています。

 税金は消費税や住民税、所得税など様々な形で集められており、少し嫌だなと思うことがあるかもしれません。しかし、私の弟の笑顔を見ると税金があって良かったと心底思います。きっと他の人も思っているはずです。私達の快適な生活は税金によってできているのだと。

 このように、税金は私達の身の回りで様々な背景を持つ人々が、快適に過ごせるようにも使われています。そのため、多くの人が税金に感謝していると思います。私はこれからも税金を、人を助けたり、笑顔にしたりするために使ってほしいと思っています。

 また、私が近い将来大人になり仕事を持ったら、日本人はもちろん、世界中から日本に来た人が快適に楽しく過ごせ、そして、障害を持っている人たちも皆が幸せだと思える国にする為に、たくさんの税金を納められる人になりたいです。

お問い合わせ先

総務部税務課管理係

〒104-8404 築地一丁目1番1号 本庁舎2階

電話:03-3546-5265

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