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中央区指定文化財7 佃住吉講の獅子頭(龍虎・黒駒)(つくだすみよしこうのししがしら(りゅうとら・くろこま))

更新日:2022年5月21日

佃住吉講の獅子頭(龍虎)の画像
佃住吉講の獅子頭(龍虎)

種別

区指定有形民俗文化財

所在地

佃一丁目2番10号先 佃まちかど展示館

員数

2対

年代

江戸時代(伝承)

指定年月日

令和4年4月1日

指定基準

区民文化財の登録台帳に登録された文化財のうち

  • イ、区の歴史、文化にかかわりが深く、特に重要と認められるもの

広報紙コラム「区内の文化財」より(令和4年5月21日号掲載)

「講」という語には、発言して心を通い合わせることや説いて明らかにするという意味もありますが、原義としては仏典を講義(講説)研究するそうしゅの集団名に淵源えんげんし、さらには仏教儀礼を行う仏事法会ほうえを指します。しかし、次第に在来の信仰(自然・天然崇拝)や祭祀さいし(族縁的集団における祭祀)などと結びついて講形式が民間へと浸透し、これらを担う集団(社寺を中核とする祭祀組織)に講の名称をつけることが一般化しました。また、宗教・信仰的な講集団(神仏の信仰者によるけっしゅ・結社)のみならず、そうした成員の経済・社会的共済を目的とした講的結社をも意味するようになりました。信仰的な結びつきの講(薬師講・地蔵講・龍神講・成田講・伊勢講・富士講)、金銭物品を相互融通する講(たの母子もし講・無尽むじん講)、商業や農業に関わる講(恵比寿えびす講・庚申こうしん講)など、構成員も性格も多様な講が必要に応じて結ばれ、あるいは解かれてきた歴史があります。

 さて、月島地域の氏神である住吉神社が鎮座する佃一丁目地区には、「住吉講」と称する氏子(祭祀)組織があります。昭和23年(1948)に結成された住吉講(結成以前の祭礼は町組の一部・二部・三部〈それぞれかみ町・しも町・ひがし町またはむかえ町〉の町内地区集団と年齢組〈世話せわにん大若衆おおわかいし若衆わかいし〉による)は、祭祀全般の事に当たり、江戸から続く独自性のある佃地区の祭りを支えてきました。なお、現在、佃の住吉講が保管している「龍虎」と「黒駒」の各獅子頭一対(平成24年7月21日号・8月21日号で紹介)は、住吉神社の祭礼・信仰に深く関わる破邪の霊獣として、かつ講員の精神的支柱ともいえる存在として大切に守り継がれています。

かつて住吉神社大祭の宮出し神事(平成24年6月21日号で紹介)では、龍虎・黒駒の獅子頭ともに担ぎ出されていましたが、現在の祭礼では神格化されて御仮屋内にまつられます。頭部に2本の角を持つ「龍頭」と耳を大きく立てた「虎頭」で対をなす龍虎の獅子頭は、ともに寄木造よせぎづくりで漆塗りを施し、頭頂へのしゃぐまの植毛や金泥きんでいで描いた眉毛・口髭くちひげなどに特徴がみられる獅子頭です。また、龍頭には曲線状の「シッポ」、虎頭には剣状の「ケン」と呼ばれる木製の飾り物を背部に配置し、霊獣としての威儀を強調するとともに、神霊を迎える一種のしろとなっています。なお、江戸時代の作と推定される龍虎の獅子頭は、佃島名主の森家に長期間世話になった旅人が返礼として制作したといわれ、蔵の中でひと月の間に彫り上げたという伝承があります。天保期の地誌にも登場する龍虎の獅子頭は、その造形のみならず、個性豊かな歴史性や民俗文化を持つ希少な存在です。

一方、箱書きに制作年(文政2年〈1819〉6月)を示す墨書が残る黒駒の獅子頭は、頭頂に1本の角を持つ「雄獅子」と頭頂に宝珠ほうじゅを据える「雌獅子」で対をなします。ともに寄木造りで表面に黒漆を施し、頭部に赤熊の植毛や波打つように開いた口には銀泥塗りの大きな歯があり、渦を巻いた特徴的な眉毛・口髭文様を金泥で描いています。雌雄一対の黒駒の獅子頭背部には、周囲に赤熊の植毛を施した「ケン」と称されるしゃく状の板(上部は細長い木の板・下部は円柱状)を配置し、威儀と躍動感を強調しつつ、依り代としての機能を持たせた木製の飾り物があります。黒駒の獅子頭は、江戸時代の船大工が制作したものとされており、一説には釜茹かまゆでの湯に入れても漆が剥離しないほどの名品であると伝わっています。佃地区に伝わる龍虎・黒駒の両獅子頭は、多くの伝承や逸話が残る希少な有形民俗資料として文化財指定されています。

中央区教育委員会 学芸員 増山一成

お問い合わせ

タイムドーム明石(中央区立郷土天文館)
電話:03-3546-5537

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