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中央区民文化財41 銀座出世地蔵尊(ぎんざしゅっせじぞうそん)

更新日:2022年4月11日

銀座出世地蔵尊の画像
銀座出世地蔵尊

種別

区民有形民俗文化財

所在地

銀座四丁目6番 銀座三越9階テラス

員数

1躯

年代

江戸時代(推定)

登録年月日

平成6年4月1日

登録基準

〔1〕ホ、信仰に用いられるもの(祭祀具、法会具、奉納物、偶像類、呪術用具、社祠等)

広報紙コラム「区内の文化財」より(平成26年10月21日号掲載)

中央区銀座には、会社の事業所や百貨店などを中心に多くのビルが軒を並べています。一般には、土地の一隅や周辺などに、屋敷・土地を守護する屋敷神(氏神・内神・祝神・地神など呼称はさまざま)を勧請しますが、都心部の中央区では建物の屋上に祀られているケースが多くみられます。例えば、銀座四丁目の三越には守護神の三囲神社や出世地蔵尊が祀られ、三丁目の松屋銀座には龍光不動尊、六丁目の松坂屋銀座店には鶴護稲荷神社(再開発工事のため遷座中)などが祀られています。
今回の文化財は、三越銀座店屋上の「銀座出世地蔵尊」について紹介します。地蔵尊という呼称は、地蔵菩薩の尊称であり、私たちが親しみを込めて称する“お地蔵さん(様)”のことです。地蔵菩薩への信仰は平安時代からの歴史があり、左手に宝珠、右手に錫杖(鎌倉時代以前は垂下)を持つ比丘形(仏門に帰依した修行の僧形)が一般的な様相です。地蔵菩薩は「釈迦の入滅後、弥勒仏が出現するまでの無仏の世において、六道に苦しむ衆生を救済する菩薩」と位置付けられているがゆえに、その多くが石仏として路傍に建立され、もっとも身近な仏として認知されてきました。また、延命・親子・とげぬき地蔵など、その名称には利益・像容・地名などから付けられたものが多く、信仰の対象として造像されてきた仏の中で群を抜いて多い存在です。
三越銀座店屋上の地蔵堂に安置されている出世地蔵は、明治初年頃から銀座の地で祀られ、信仰されてきた石造の地蔵菩薩立像です。縁起については不明な点が多く、諸説あるようですが、明治9年(1876)7月22日の『郵便報知新聞』には「銀座三丁目の横町に此程流行する地蔵尊ハ去る文久元酉年七月十八日三十間堀壱丁目六番地先き古土蔵取繕の節同所鳶頭田中善太郎が地中より掘出し本年まで銀座に安置せし」とあります。
出世地蔵の名称由来には“掘り出されて世に出た”という説や“毎月の縁日が七・十八・二十九日と多くなる”など諸説あるものの、明治から昭和初期まで催されていた盛大な縁日の様子は多くの書物に記されています。関東大震災や戦禍の影響によって像の磨滅が進んでいますが、在りし日のご尊容はきっと柔和で温かみのある地蔵顔であったことでしょう。
中央区総括文化財調査指導員
増山一成

お問い合わせ

タイムドーム明石(中央区立郷土天文館)
電話:03-3546-5537

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