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「区のおしらせ ちゅうおう」 令和元年9月21日号

ふれあい広場

「心のよりどころ」を目指して

区立知的障害者生活支援施設「レインボーハウス明石(外部サイトへリンク)」の会議室では、月に2回障害のある方を対象にパソコン教室が開かれています。今回はその講師を務めるなど区内で精力的にボランティア活動をしている大谷のぶ子さんにお話を伺いました。

写真:大谷のぶ子さん
▲大谷のぶ子さん

パソコン教室について教えてください。
障害のある方にパソコン上で何かを創作する喜びや、それが完成したときの達成感を感じてもらいたいという思いで約8年前から始めました。人数は毎回3、4人ほどで多くはありませんが、皆さん熱心に続けています。
パソコンに触れるといっても決して簡単なことではなく、パソコンと向き合うこと自体が難しいと感じていたような方もいました。今ではタイピングもしっかりとできる方もいて、ゆっくりと時間をかけながら続けることができたなと思います。

長年にわたりさまざまなボランティア活動をされてきたと伺いましたが、活動を始めたきっかけは何ですか。
ボランティアのきっかけは、40年ほど前に出会った視覚障害者用の録音図書作りでした。その活動の過程でパソコンは視覚障害者にとって有効な道具であると教えられ、使い始めました。
録音図書作りの基本は、聞きやすく分かりやすく、原本に忠実なものを速やかに届けることです。期日の書かれているお知らせや学生の参考書などは、内容を間違えたりお届けが遅れては意味がありません。また小説などの読みものについては、感情を込めずに聞いた利用者が自分で内容に思いをはせることができる読み方をしてほしいと要望されたこともありました。そのような活動の中から、利用者の思いに沿ったお手伝いをする、自己満足のための活動は役に立たないと思い至りました。

活動を続ける中で、心掛けていることなどはありますか。
パソコン教室や録音図書だけではなく全てのボランティアに共通することですが、利用者に対して過度な手助けをしないようにということを常に心掛けています。過去には手伝いをしすぎて嫌な思いをさせてしまい、苦情を受けたことがありました。
もちろんパソコンの操作をする上での簡単な補助や助言はしますが、その経験からこうして欲しいという要求がない限り必要以上のことはしないようにしています。「見守る姿勢」というのもボランティアを続けていくなかで大切だと考えています。

実際に教室を拝見して、皆さんが真剣に取り組んでいる様子が感じられました。
障害のある方一人一人の自分らしさを尊重するようにしています。講師としての考えを押し付けるのではなく、「こうしたい」「あれをやってみたい」などそれぞれの思いを大切にしています。そのような要望を声に出して伝えることが苦手な方も中にはいらっしゃいますが、こちらから「ここはどうしたい?」「これでいい?」などの問いかけをするとしっかりとした答えが返ってきます。歩みはゆっくりでも、その一つ一つの思いを丁寧にくみ取っていきたいですね。

大谷さんのボランティアにかける思いや今後の目標などを教えてください。
パソコン教室では、自分で物を作る楽しさを伝えたいというのが一番です。これは教室を始めるきっかけでもあり、創作を通して参加者が笑顔を見せてくれるとき、私の心の中も温かくなるのを感じています。
正直なところ現代社会は障害のある方にとって楽しいことが溢れている状況だとは思っていません。辛いことや苦しいこともたくさんあるのだろうと思います。そういった中で1回でも多く「楽しい」と思ってもらいたいですし、その感情を醸し出すお手伝いがしたいですね。心のよりどころとなるようなボランティア活動を今後も続けていこうと思います。

写真:パソコン教室の様子
▲パソコン教室の様子

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以下 奥付けです。

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