掲載日:2024年3月12日
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麻しん(はしか)にご注意ください
麻しん患者の発生状況
令和6年2月から国内および東京都内で麻しん患者の発生が確認されています。
また、海外において、麻しんの流行が報告されており、特にヨーロッパ地域における症例報告数は前年度の30倍以上に急増し、入院を要する重症例や死亡例も確認されています。
予防接種が有効な予防法です。定期接種対象者でまだ接種がお済みでない方は、早めの接種をおすすめします。
厚生労働省からの注意喚起
令和6年2月26日注意喚起が再度通知されました。
厚生労働省通知
国立感染症研究所通知
麻しんとは
麻しんとは
麻しんは、麻しんウイルスによる感染症です。過去には10代から20代を中心に大きな流行がみられましたが、定期予防接種施策などで平成21年以降患者数は激減しました。
その後、平成27年3月27日、世界保健機関西太平洋地域事務局により日本が麻しんの排除状態にあることが認定されました。
近年の麻しんの発生は海外からの輸入症例と、輸入症例を端とする感染事例のみを認める状況となっています。
世界でも、麻しんの排除に向けて、予防接種率の向上等の麻しん対策が強化されていますが、途上国では、いまだに5歳以下の子どもの主な死亡原因となっています。
病原体・感染経路
病原体は麻しんウイルス(measles virus)です。主な感染経路は空気感染ですが、飛沫感染・接触感染でもうつります。
感染力はきわめて強く、麻しんに対する免疫を持っていない人が感染している人に接すると、ほぼ100%の人が感染し発症します。
発症した人が周囲に感染させる期間は、発熱及びかぜ症状が出現する0日から2日前、発疹が出現する4日前から発疹出現後4日から5日くらいまでです。なお、感染力が最も強いのは発疹出現前の期間です。
症状
感染後、無症状の時期(潜伏期間)が10日から12日続きます。
初期症状は、発熱とかぜ症状(咳・鼻水・眼球結膜の充血など)が数日続きます。
その後、口腔内に白い粘膜疹(コプリック斑)が現れ、身体に赤い発疹が出始めて全身に広がります。
肺炎や中耳炎を合併することも多く、患者1000人に1人の割合で脳炎を発症し、命に関わることもあります。
治療
特別な治療法はなく、対症療法が行われます。合併症があればそれに応じた治療が行われます。
麻しんを疑う症状が現れた場合
発熱や発疹など、麻しんが疑われる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。
その際は、必ず麻しんの可能性があることを前もって医療機関へ電話で告げ、公共交通機関を使わずマスクを着用して受診しましょう。
麻しん患者との接触が疑われる場合
麻しん患者と接触した方で、感染リスクが高い場合には保健所から連絡が入り、保健所の健康観察の対象者となります。指定された期間中は、毎日体温を測り、麻しんが疑われる症状(発熱、発疹、咳、鼻水、目の充血等)を認めた場合は、すぐに保健所へ連絡をお願いします。
麻しんの予防
予防接種が効果的な予防法です。
定期予防接種
原則、定期予防接種として「麻しん・風しん混合ワクチン」(MRワクチン)を2回接種します。
定期の予防接種のお知らせが届いたら、早めに接種することをお勧めします。
対象年齢は以下のとおりです。
- 1期:1歳以上2歳未満
- 2期:5歳以上7歳未満で、小学校就学前の4月から3月31日までの1年間
詳しくは以下をご覧ください。
任意予防接種
以下の方、特に医療・教育関係者や海外渡航予定の方は接種を検討しましょう。
麻しんに未罹患かつ
- 予防接種を2回接種していない方
- 麻しんの罹患歴や予防接種歴が明らかでない方
麻しんの罹患歴や予防接種歴は母子手帳などで確認してください。費用は接種を希望する医療機関へお問い合わせください。
海外に行く方へ
海外に行く前に
予防接種歴を母子健康手帳などで確認し、未罹患で2回接種していない方は予防接種を検討してください。
帰国した後に
帰国後2週間程度は健康状態に注意しましょう。
妊婦の方へ
妊娠中に麻しんに罹ると流産や早産を起こす可能性があります。
妊娠前であれば未接種・未罹患の場合、ワクチン接種を受けることを検討すべきですが、既に妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ません。麻しん流行時には外出を避け、人込みに近づかないようにするなどの注意が必要です。
感染症法との関係
麻しん(はしか)は、五類感染症(全数把握対象)に定められ、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出なければなりません。
届出基準や発生届の様式は、東京都感染症情報センターのホームページをご確認ください。
関連リンク
お問い合わせ先
中央区保健所健康推進課感染症対策係
〒104-0044 明石町12-1
電話:03-3541-5988
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