海外渡航時には「狂犬病」にご注意を

更新日:2014年1月14日

このたび、フィリピンより帰国した男性が現地で狂犬病に感染し、国内で発症後死亡したことが報告されました。日本においては昭和33年以降、動物における狂犬病の発生は認められていませんが、世界各地ではいまだ狂犬病の流行が続いています。旅行等で海外へ行かれる方は十分ご注意ください。

発生状況

英国、スカンジナビア半島の国々など一部の地域を除いて、全世界に分布しています。
(1)世界の発生状況(WHO、2004年)
   年間の死亡者数推計 55,000人 (うちアジア地域31,000人、アフリカ地域24,000人)

(2)フィリピンにおける発生状況(WHO 2000年から2004年)
  2000年 2001年 2002年 2003年 2004年
死亡者数 359人 293人 269人 258人 248人
犬の発生数 不明 2,550頭 2,365頭 1,901頭 1,546頭
(3)我が国における発生状況
  1953年 1954年 1955年 1956年 1957年以降
死亡者数 3人 1人 0人 0人 発生なし(※)
犬の発生数 176頭 98頭 23頭 6頭 発生なし

※1970年に狂犬病発生地(ネパール)を旅行中犬に咬まれて帰国後発病、死亡した例が1例あり。

感染動物

発病した犬に咬まれて感染する例が多いので「犬」とついていますが、ほとんどすべての哺乳動物が感染します。主な感染源動物は下記のとおりです。
 (1)アジア・アフリカ  イヌ、ネコ
 (2)西欧諸国・北米  キツネ、アライグマ、スカンク、コウモリ、イヌ、ネコ
 (3)中南米        イヌ、コウモリ、ネコ

感染経路

感染した動物に咬まれた傷口から、ウィルスが侵入します。通常、ヒトからヒトへ感染することはなく、感染した患者から感染が拡大することはありません。

症状

1から3か月程度の潜伏期の後、発熱・頭痛・全身倦怠感、咬まれた部位の痛みやかゆみが生じます。次いで、不安感や幻覚などの神経症状、えん下困難(水が飲みにくくなる)、呼吸障害が起ります。発症すると有効な治療法はなくほぼ100%死亡しますが、咬まれた後のワクチン接種により発症を予防できます(下記「予防方法」参照)。

予防方法

(1) 渡航中に動物と不用意に触れ合わないこと。
  無防備にイヌや野生動物に手を出したり、なでたり、手から直接エサをやったりしないようにしましょう。
(2) 万が一、渡航中に流行地域で犬等に咬まれた場合
  1.まず傷口を流水で充分洗い、速やかに現地医療機関を受診してください。
  2.現地医療機関への受診の有無にかかわらず、帰国時に検疫所(健康相談室)に相談してください。
  ※ 発症予防措置として、受傷後のワクチン接種プログラムがあります。
(3) 事前の狂犬病予防接種について
  発生の多い地域に長期滞在する場合や、研究者など動物と直接接触し感染機会の多い場合などは狂犬病ワクチンの予防接種をお勧めします(下記「検疫所ホームページ」参照)。

犬を飼われている区民の皆様へ

生後91日以上の犬を飼うときは、犬を飼い始めた日から30日以内に保健所に犬の登録をし、毎年1回(4月から6月)、狂犬病の予防接種を受けさせることが義務付けられています。これは、万が一狂犬病が侵入した場合、発病しやすく人への感染源になりやすい犬について、予防接種しておくことで感染の拡大を防ぐことを目的としています。
犬の登録をすると「鑑札」が、予防接種をすると「注射済票」が発行されます。この二つは、犬に着けておくことが義務付けられています。

相談について

アジア地域など狂犬病流行国において、犬等に咬まれ、ワクチン未接種の方は、保健所にご相談ください。

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お問合せ

中央区保健所健康推進課予防係
電話 03-3541-5930 ファクス 03-3546-9554