都市計画区域マスタープラン素案の見直しについて【意見】(平成15年9月)
平成15年9月30日
東京都都市計画局長様
中 央 区 長
都市計画区域マスタープラン素案の見直しについて(意見)
本区は築地市場について、かねてより現在地での再整備を強く要望し、移転予定先である豊洲地区の土壌汚染の問題を始め、未だ明らかにされない環状2号線の整備など七つの疑問を質してまいりました。これらの疑問の多くは、現時点におきましても、明らかになっていないところであり、まことに遺憾であります。
さて、このたび、築地市場の移転整備の内容を含む標記マスタープラン素案が示され ました。当該プランの「土地利用に関する主要な都市計画の決定の方針」の主要用途の配置の方針の(5)流通業務地及び「都市施設に関する都市計画の決定の方針」のその他主要な都市施設等の都市計画の決定の方針には、「築地市場の豊洲地区移転の方針」が明記されているところでありますが、これは、下記の理由から妥当性を欠くものであり、見直しをされるよう求めるものです。
記
1 東京都市計画としての一体性、総合性の欠如
築地市場は、東京都市計画上広域の土地利用や都市施設に適合した物流の拠点として位置づけられ、長年首都圏の物流拠点の役割を果たしながら、市場を核としたコミニュティの形成とともに日本の食文化を継承している。
また、築地市場は都心立地の利便性から、都民の安定的な食生活を守り、都心商業等の発展に大きく貢献し、本区においても活力のある独特のまち並の形成に寄与しているものである。
今回の都市計画区域マスタープラン素案では、流通業務地及び卸売市場の事項、単に物流機能の効率化の観点から築地市場移転方針を提案している。一方、交通施設の都市計画の決定の方針では、一切市場などの物流を支える交通基盤計画の方針は明らかにされておらず、東京都市計画として物流と交通施設との一体性、総合性が不十分なものとなっている。
市場のような重要な都市施設の変更については、既存都市計画としての交通施設整備の早期整備方針はもとより、新たな物流需要に基づく交通基盤の追加充実が必要不可欠である。
物流と不可分一体の交通基盤計画が総合的に示されていない市場移転方針は、都市計画上不適切である。
2 既存の都市施設の再生
都市計画区域マスタープランでは、歴史的・文化的資産を活かしながら独自性のある都市文化の創造・発信を基本理念の一つとしている。
この観点からも、築地市場は、長年都民の台所として親しまれ、物流の拠点の役割だけでなく、日本の食文化の拠点としても全国・世界にも通じており、東京都市計画の施設の中でも歴史的・文化的資産価値が高いものとなっている。
これらの資産を受け継いでいく再整備は、東京都市計画の中でも大切なものであり、市場の移転よりも、現市場の再生こそが重要である。
