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区のおしらせ 中央
平成30年1月1日号

策定に携わって

立川 いま、竹内会長が話されたようなお話を、審議会でも聞くことがあり、中央区は本当に伝統のあるまちなのだと、しみじみ実感したものです。
 私は、三つある専門部会のうち、「躍動部会」に参加しましたが、会には基本構想策定に関わらなければ交流することはなかったと思われる方々が、たくさんいらっしゃいました。とても勉強になり、良いまちに暮らしていると再認識しました。審議の中で特に印象に残っていることは、緑化の促進と水辺の活用について活発に議論されたことです。区役所(外部サイトへリンク)前の首都高速道路をふさいで、公園を設け緑を増やす、また隅田川テラスを使って、音楽祭などのイベントを開催するなどさまざまな意見が出されました。そういった意見の一つ一つに、「どうすれば中央区がもっと素敵なまちになるか」という委員の皆さまの熱い思いを感じました。
 その部会の際に意見としてお伝えしたのですが、中央区にはぜひ海外の企業を誘致して、地域の活性化を目指すことをご検討いただければと思います。区内には観光地としての見所は数多くあり、働くにも住むにも美しく、安全で交通の利便性が高いまちです。海外に行くと、その素晴らしさを改めて実感しますが、海外からいらした方々も同様に感じるのではないでしょうか。

中山 私は、医療や健康に関する「安心部会」に参加しました。その中で多く取り上げられたのは、地域のコミュニティー形成についてです。例えば、中央区のシルバー人材センター(外部サイトへリンク)では、650人ほどの高齢者の方々が登録され活動されています。急速に高齢化が進展する現代において、高齢者に役割があるということはとても重要です。産業のまちとして栄えてきた中央区には、かつて専門職や技術職として活躍されていた高齢者の方が多くいらっしゃると思います。その方々の活躍の場となるコミュニティーをつくることで、役割の創出、地域の活性化につながるのではないでしょうか。
 会議の中で、コミュニティーをつくるに当たって、「人と会って何をするのか」を考えるのが大事だと伺いました。例えば、子育て世代のお母さんたちが集まって子育ての悩みを共有したり、高齢者の方々が介護予防を目的として、体操を行ったりといったことです。そのような場を、行政に任せきりというのではなく、区と区民とが一緒になってつくり上げていくことの大切さを知ることができました。

梶原 審議会が始まった頃、矢田区長より、「中央区は、今まさにベビーブームです」と伺いました。団塊世代の私にとっては懐かしく、もう二度と聞くことはないと思っていた言葉でしたが、改めて日常を振り返れば、まちには若い人が多く、地域の盆踊り大会や区の雪まつりには大勢の子どもたちが参加します。半世紀近くにも及ぶ人口流失を見事克服し、定住人口15万人超という勢いのある「都心再生」を実現。「ファミリーレストランがオープンしたときのうれしさ」などのお話を伺い、中央区の歴史と関わってこられた皆さまの思いやご尽力に気付きました。
 私は「快適部会」に参加しましたが、都市緑化や防災・減災への取り組みについても、中央区にふさわしい先端技術の提案や、さまざまな意見の交換がありました。頼もしい未来を想像するとともに、多くを学ばせていただきました。

松本 私が参加したのは「安心部会」です。参加者の皆さまから多くのことを勉強させていただきました。同時に、これまでの自分の興味の範囲がいかに狭かったかということに気付かされました。毎回、会議の前には膨大な量の資料が届き、考慮すべき事項の多さに驚かされましたが、普段はお会いできないようなさまざまな分野で活躍されている方々とフラットにお話しができ、大変貴重な経験となりました。
 私は子育て世代の一人として、将来子どもたちの住む環境について考えながら参加したのですが、必要と思う施策を基本構想に盛り込んでいただくに当たり、声を上げていくことの大切さを痛感しました。とはいえ、なかなか日常的にそういう話をする機会が見つからないのが実情です。そういった私たち世代の声をどのように発信していったら良いか、また策定に携わった一人として、20年後の将来像を描いた基本構想の内容をどのように区民の皆さんにお伝えし、その内容を理解していただけるかということを、今後も自分の中で課題として考えていきたいと思います。

写真:第29回「区民スポーツの日」マラソン大会
▲第29回「区民スポーツの日」マラソン大会

今井 審議会に参加して非常に良かった点は、大きく二つあります。一つ目は、審議会に参加した委員一人一人が妥協せず、一言一句を大切にしながら文書にまとめていったことです。議論したことを残していくという責任感の強さが感じられました。二つ目は、審議会の中で、私たち区民の言葉を最重要視していただいたことです。委員の皆さまが、区民の視点で発言されていることに温かさを感じました。
 特に印象に残ったことは、「快適部会」の副部会長が、「パリやロンドンは運河からの景観が非常にきれいだが、東京にはそのようなイメージがない」と発言されたことです。それに対し、部会長が、「中央区では、ほとんどの建築物が川に背を向けている。川辺を整備していくことが必要だ」と意見され、「なるほど」と、非常に納得させられました。
 IT関係の企業に勤める私としては、一つ残念だったことがあります。それは、20年後を見据えたテクノロジーの活用についての議論がなかったことです。20年後には、一家に1台ロボットがあるかもしれません。そういう世界についても意見を交わすことができれば良かったと思っています。

竹内 私も、一字一句にこだわりを持ち、時間を費やしたことが思い出されますね。例えば「あこがれ」という言葉一つを巡って、激しい議論が展開されたこともありました。
 特に苦労した点は、中央区といってもさまざまな地域がありますが、それぞれの個性をどう出すかーーということです。また、他の区とは異なる、中央区ならではの答申を導き出すにはどうすれば良いか、という点にも悩みました。
 さて、こうした苦労の末に生まれたのが、「輝く未来へ橋をかける 人が集まる粋なまち」という基本構想を集約した標語です。この中にある「橋」と「粋」という言葉は、まさに中央区ならではのものと言えるでしょう。
 昔から、大都市を築くには水運のための川や堀が必要でした。江戸時代の当地域は、水運による商品流通がもっとも盛んな地であり、川・堀が縦横に張り巡らされていました。川・堀があれば「橋」が必要となりますので、結果として中央区は「橋」の多い地域になったのです。今や、過去と未来をつなぐ架け橋としても、景観の一部としても、「橋」は中央区を象徴する存在です。中でも日本橋は江戸以来、全国里程の起点という名橋です。
 続いて「粋」についてです。「粋」は、江戸時代に下町の町人の暮らしの中から生まれた言葉です。下町は、江戸城の御城下町の略称で、下町の中心は現在の中央区域にありました。そこで生まれたライフスタイルこそが「粋」だったのです。「粋」は、他人に不愉快な思いをさせない、思いやりの心を持つ、といった美意識です。
 このように、中央区の基本構想は「橋」と「粋」という中央区ならではの言葉を活かした素晴らしいコンセプトで、未来を描いています。

区長 皆さま、中央区を愛し、情熱を持って参加してくださり、ありがとうございます。
 今、竹内会長から「橋」についてのお話がありましたが、中央区は水の都であり、都内23区26市5町8村の中で最も水辺が多いところです。66の橋が架かり、日本橋、清洲橋、永代橋、勝鬨橋といった国宝級の橋、重要文化財に指定されている橋もあります。「未来に向かって新たな橋を架けていく」という意味を込め、中央区基本構想審議会の皆さまに素晴らしい答申として発信していただきました。
 また、「粋」についてですが、『熈代勝覧』の絵巻が、まさに「粋」なまちの雰囲気を表していると感じています。それを、未来へとつないでいくことが私たちの使命です。
 今回の基本構想には、皆さまのおっしゃるとおり、さまざまな工夫で中央区らしさや、中央区ならではの施策を盛り込んでいただきました。これからは、この基本構想を具現化するために、区がすべきこと、区民一人一人にできることは何か、引き続き考えていかなくてはなりません。

写真:桜満開の佃公園
▲桜満開の佃公園(外部サイトへリンク)

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