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区のおしらせ 中央
平成29年1月1日号

民生委員活動の中で直面するさまざまな課題

区長 民生委員活動を取り巻く状況につきましては、「委員の担い手不足」、「住民同士の顔が見えない」、「民生委員制度に関する周知が不十分」など、さまざまな課題があるかと思います。ご自身の日頃の活動の中で、ご苦労されている点、改善していかなければならない課題などはございますでしょうか。

柳 年々、住民同士のつながりが希薄になり、住民と民生委員とのつながりも希薄になってきていると感じます。
 また、個人のプライバシーが尊重される時代になって、なかなか情報が収集しにくくなりました。隣の人に聞いても、ほとんど知らないという場合もありまして、これからの民生委員活動は非常に難しいものになると感じています。
 ここ15年くらいの大きな変化としては、自分の地域ではあり得ないと思っていた孤独死が起きています。自分の地域は隣近所と交流が多い地域なのだから、あり得ないと思っていたにもかかわらず、孤独死が起きてしまったということに、大きなショックを受けています。
 民生委員が訪問していろいろなことをお話しても、民生委員自体を知らない方もいますので、これも顔なじみになっていただく努力を行うより仕方がないかと思います。
 集合住宅に居住する人々が増えて、どんどん今までの風土と変わった形が進んでいます。「昔に戻せ」というのではなく、新しいことを考えて、現状にかなった方向でどうしたらいいかを考えるべきだと思っています。これからの現実の問題に対処する方法を、民生委員同士で考えていくべきかと思っています。

民生・児童委員 門標
▲民生・児童委員 門標

民生・児童委員 徽章
▲民生・児童委員 徽章

鈴木 民生委員活動について知らない方は区民の中に結構いらっしゃると思います。
 私は特に、未来を担う若い世代にもっと民生委員の活動を知っていただきたい。保健所の健診や「あかちゃん天国」に来られる方に地域への関心を持っていただきたいと思います。集合住宅に住む世帯が増え、周りとつながりがない、あるいは作れない人たちが思いがちな「自分たちのことさえよければそれでいい」というのではなく、人と人がつながることで生まれる連帯感、地域への愛着など、若い人たちが地域福祉の担い手としての役割を自覚してくれればと期待しています。
 それから行政と地域との橋渡しについてですが、民生委員の活動もいろいろな関係機関と手を取り合い、連携しながら、情報交換、情報共有、活動共有が行えるようなネットワークの在り方を見つけていけたらと思います。

健康福祉まつり2016「車いす体験」の様子
▲健康福祉まつり2016「車いす体験」の様子

安達 私は昨年11月に任期満了に伴い退任いたしましたが、後任者を選ぶのは大変でした。誰でもいいわけではないですし、男性で自分の仕事をしている方は、午後2時からの定例会には出られないと言います。それなら定例会を夕方6時から開催しようと提案しましたら、今度は女性の方から、夕飯を作らなくてはいけない時間だから参加できないという声が出たりして、お受けいただける方を見つけるまでに随分と苦労しました。
 また、柳田さん、鈴木さんのお話にもありましたが、民生委員の認知度が低いことは活動を進める上で大きな支障となります。今後は、私たちの活動を理解していただくための活動を民生委員自らが考え、進めていかなければならないと思います。

菊田 中央区は交通の便が良いということで、地方から年配の方が引っ越されて、隣近所の方とあまり関わりを持たずに住んでいたい、という方もいると聞きます。マンション住まいの方が多くなり、ご近所付き合いをしたくない人が増えているようです。
 区の調査などで訪問しても、インターホン越しに、「私は元気だから調査しなくてもいい」と答える方もいます。どんな方が住んでいるのか、顔を知らない方が何人もいらっしゃいます。
 このような中で、鈴木さんも言われたように、若い世代の方々に民生委員がどのような活動をしているのか、知っていただくための効果的なPRをもっと行う必要があると思います。そして、若い世代にも民生委員の活動が行き渡り、多くの方に民生委員活動に参加いただけるようになれば良いと思います。

小村 私は、「委員の担い手不足」が一番の大きな課題であると感じています。
 日本橋地域の民生委員で昨年11月に退任された方が、後任になってくださる方を探したのですが、何人もの方に断られて、ようやく後任が決まりました。
 後々、断られた方に理由を聞くと、「民生委員は大変だ」という先入観があったようです。自分の生活が精いっぱいで民生委員までやれないということだと思います。民生委員にも自分の生活があって、中にはお仕事をされている方もいるし、自分の家の仕事を置いてでも民生委員の仕事をしている方もいる。親を介護しながらやっている方もいる。そんな方々のお話を聞いて、「民生委員は大変だ」と思われたのでしょう。
 しかし、実際は、仕事や家事と民生委員の仕事を上手に両立し、長年務められている方も数多くいらっしゃいます。「民生委員は大変だ」というイメージを取り払うような周知活動が必要かと思います。

坪井 私も、民生委員の活動内容が十分に認知・理解されていないと感じています。活動内容を知らずに、民生委員と聞いただけで難しいことをしているのではないかと思われがちです。私たちの努力が足りないのですけれど、少しでも時間の余裕があれば手を差し伸べたい、という方には、ぜひ民生委員になっていただきたいと思います。
 民生委員はプライベートな問題を扱いますので、安心してご相談いただくために、相談者との信頼関係を築くことはもとより、プライバシーを守るための細やかな配慮や工夫を行うことも必要です。
 ある相談者の家に夕方4時くらいに訪問したら、「暗くなってから来てください」と言われたことがあります。周りの人に民生委員が来ることを知られたくなかったようです。夜になって改めて訪問したところ、今度は家に上げてくださって、「今までにこんなことがあった」、「将来はこうしたい」というようなことを、冗舌に話してくださったのです。場所や時間を選ぶことで、ずいぶん安心して打ち解けてくださるのだと思いました。
 相談者の立場に立って、何が必要かを考える。私自身の課題として、今後も取り組んでいきたいと思います。

区長 皆さまのお話から、さまざまな問題に直面しながらも、一歩一歩前向きに、地道な努力を重ねていらっしゃることが良く分かりました。
 区におきましても、皆さまからご提示いただいた課題を踏まえまして、町会や自治会などにも働き掛け、民生・児童委員の担い手不足を解消するとともに、地域のイベントや行事に対する支援を積極的に行い、地域住民の方々の交流や地域コミュニティーの向上に取り組んでまいります。
 さらに、皆さまがその力を発揮し、新任委員の皆さまもやりがいをもって活動しやすい環境を整備するとともに、新たに区民になられた方々のご理解とご協力を得られますよう、今後とも民生委員制度の周知活動に一層努めてまいりたいと考えています。

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以下 奥付けです。

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