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区のおしらせ 中央
平成26年1月1日号

教育的観点から見たスポーツの魅力

区長 子どもには無限の可能性があります。「これだけやりなさい」ではなくて、いろいろなものに触れさせることで、自分にあったスポーツを見つけ、才能を引き出すことが必要です。
 中央区は、「新年こども羽根つき大会」を毎年開催していますが、これも中央区ならではのルールにしてやっています。それから「わんぱく相撲」、これは青年会議所が中心になって実施しています。また、全小中学校で「マイスクールスポーツ」ということで、一輪車とか水泳・遠泳、縄跳びであるとか、学校で種目を決めて取り組んでいます。子どもたちの体力向上に効果があるものと思います。

山本 スポーツを通して今の若い人に教えられることは何かと考えてみると、小泉信三という経済学者でテニスの名選手という文武両道の人がいるのですが、「スポーツが与える3つの宝」として、「練習は不可能を可能にする」「フェアプレイの精神」「友を得ること」の3つを挙げられています。そういう事柄は、今あまり伝えられていないように思います。正々堂々と戦うところから生まれるスポーツマンの精神、こういうものをスポーツを通して知ってもらう。それから不可能を可能にするという事もあると、私は思いますね。練習することによってできなかったことができるようになる、ということに、自分で理解できたとき初めて、自分に自信が持てたり、誇りを持てたりするのです。途中で諦めたら、そこへ到達できないので、そのことはとても重要なことだと思います。それから友達。終生の友人になれるというのもスポーツを一生懸命やったから得られるのだと思います。
 この3つのことを若い人にもぜひ知っていただいて、スポーツはそういうことが得られる大きな可能性を秘めたものであると知っていただけたらと思います。

有森 スポーツは、人間が生まれて死ぬまでの、社会で生きていく上で一番大事な基礎的な内容を教えてくれます。
 例えば、スポーツにはルールがないと面白くないし、意味もありません。スポーツの中のルールを守るということは日常の生活の中での規則を守ることを教えられます。チームプレイでは、個々のわがままを我慢することや、チームメイトと声を掛けあって頑張ること、コミュニケーションの大切さを教えることができます。これは日常の中のコミュニケーションも一緒です。いろいろな練習をするに当たって、食の大切さ、栄養がなければスポーツをやっていけないということから、日常の食生活の大切さを知ることができます。それからフェアプレイの精神。相手を思いやるとか、勝負を通して人間関係をお互いのリスペクトの仕方とかを学ぶことができます。
 ですから私は、スポーツの競技性だけを伝えるのではなく、人生の、社会のこういうことが学べるというのを教えることも必要だと思います。
 もう一つ、スポーツの教育的効果として挙げたいのは、スポーツを通して健常者と障害者が共生する、バリアフリーな社会づくりを進められるのではないかということです。
 日本は身体障害者のための設備や施設はある程度整っているのですが、それを使える人たちが揃っていないのです。意識があっても、そういった精神を常に当たり前に持って、順応性があるという状況にはまだ足りていないと思っています。
 以前に比べれば、学校教育の中でも、知的障害者の人たちが一緒に行動したり、交わる場が増えているようですが、当たり前に一緒に交えさせる場を増やすことを考えたとき、スポーツを活用することが非常に有効なのではないかと思います。

安藤 教育的観点からスポーツを考えますと、私の場合ですが、オリンピックには一人の力では出場できないというのが大きな一つの要素でした。オリンピックに出場するにはお金も掛かるし、メンタル面、体のメンテナンスもあります。そういうことをきちんと指導できるかということが、教育的な課題であると思います。
 スポーツには大会があります。大会を開催するにはお金が要ります。大きな大会ですとお金を集めるために企業などのスポンサーがいるわけです。スポンサーのお金はどこから来るかと言ったら、一般の人がスポンサーの商品を買うなり、使うなりして、お金ができて、スポンサーに集まるわけです。最終的には普通の人たちに支えられているというしくみを理解してもらいたいと思います。大会が開催できるから参加する選手がいて、選手も名誉をもらえる。そして、お金も入ってくるということをきちんと教育できたらよいかと思います。

ゼッターランド 先ほど区長から、中央区では「新年こども羽根つき大会」をやっているとのお話がありましたが、私、小学校のとき6年間、選手として出場しました(笑)。今振り返ると、スポーツをしていて、個人と団体ということでも自分の在り方を学ぶことができたのが、羽根つき大会だったのかなと思うのです。自分がチームの一員として、個人として果たすべき責任のみならず、誰かのために何かをする、プレーをする、といったところを学ばせてもらいました。頑張っているけれど勝てない、悔しいとか、もしかしたら自分はチームの役にたっていないのでは、というマイナスの温度、うれしい、楽しいというプラスの温度。仲間のその温度を感じたときにどう考え、対応すればよいのかということを学んだ場だと思います。
 長い間多くの選手を見てきて、チームプレイをやっていく中で、自分の痛みには敏感だけれど、人の痛みには鈍感という、そういう場面を見かけることが、昔と比べれば多くなったような気がします。人の痛みに敏感になる、人の痛みを知る、そういうことが人としての思いやりにつながっていくと思います。そこから、さきほど有森さんがおっしゃったような「心のバリアフリー」も生まれてくるのではないかと感じています。

百瀬 中央区にも「スポーツ少年団」があります。これは各種目が少年団の組織を作って、今、千人に近い人数が登録されています。
 入団した方に理由を伺ったことがあるんですが、その中に「礼儀を教えてくれるから」というのがありました。本来、礼儀というのは親が教えるものではないかと思いますが(笑)、確かにスポーツには礼儀やマナーを学ぶという教育的な効果があると思います。
 また、体力低下イコール学力低下と捉えられる方がいて、そのためにスポーツを子どもに始めさせる親もいます。
 教育には、生活の中の教育と学力の教育の2つがあります。礼儀とマナー、学力、この両面を高めていく上で、スポーツは大きな役割を果たすと私は考えています。

第57回新年こども羽根つき大会の様子
第57回新年こども羽根つき大会

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