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C 移転整備の問題点と影響

更新日:2005年8月26日

1 移転整備に関する問題点

 ここでは、市場当局が作成し築地市場再整備推進協議会等で使われた、現在地再整備と移転整備の比較表について、現在得られている情報をもとに検討するものである。
 市場当局は、移転整備が望ましいとしているが、新市場の場合全て想定であり、今回は現在地の場合の指摘事項を中心に順次検討を加える。

1. 市場敷地規模の項目では、現在地では狭隘な敷地がさらに隅田川防潮堤整備事業等により約6,000平方メートル削減されるとしているが、必ずしもこの形で防潮堤を整備しなければならないものとも思われない。災害時の食糧供給基地としての役割を考えれば違った形の防潮堤整備も考えられる。新市場は約40ヘクタールの十分な敷地が確保されるとしているが、東京都は現在豊洲の最大の地権者である東京ガスと交渉中である。東京ガスは仮に用地提供を検討するとしても、まとまった先端部ではなく根元部分であるとしており、東京都の思惑とは一致していない。用地取得という基本的な部分での確実な見込みもなく、想定で重要な基幹施設のあり方を方向付けようとしてきたことは問題であると言わざるを得ない。
2. 工事期間については、関係者ヒアリングでも現在地再整備について業界団体が作成した「東卸案」について十分な検討がされていないという声があるなど、十分詰め切ったものとは言えない面があると考える。
3. 現在地再整備の方が建設費が割高という点については、先ず概算であれ具体的な金額が示されておらず、新市場に比べどの程度割高か不明である。建設費が割高かどうかは、市場の都心立地のメリットとの比較において検証されるべきという視点もある。またこれまで現在地での再整備のために388億円を投入してきた経過もあり、こうした点も考慮にいれなければならない。一方新市場での建設については、東京ガスからの質問状(平成12年6月2日)によれば土壌汚染や地中障害物の撤去等が必要であるが、これらは比較表では斟酌されていない。特に土壌汚染は、場合によっては相当の経費を要するものであり、無視することのできないものである。
4. 営業活動への影響については、都心立地のメリットとの比較の中で受認の限度内かどうかという視点でも考えなければならない。大阪市場でローリングをしながら再整備を進めている事例もあり、関係者の努力で解決できないものでもないと思われる。
5. 最後に現在地では将来の基幹的市場としての機能の配備が不十分とされているが、流通機構の変化や情報化の進展など21世紀の卸売市場のあり方が十分議論されていないまま比較しても、重要な基幹施設の整備を方向付けることにはならない。関係者ヒアリングで移転を望む人たちからも将来の市場機能のことが理由と挙げられていたが、将来像を明確にしてからどのように整備すべきかを議論すべきであろうし、比較対象の新市場の具体的な条件があきらかにならない限り、自ずから両者の比較には限界がある。

2 移転ケースでの地域経済への影響試算

 築地市場には毎日約15,000人が働きに来場し、約36,000人が商品・食材の買出しに訪れる(平成10年築地市場調)。また、卸売りの年間取扱高は6,900億円(平成11年)に上る。築地地域はもとより中央区は、これらの人々の旺盛な経済活動によりまちの活力が維持されている面があり、仮に移転となったときには地域経済に大きな影響を及ぼすことは明らかである。
 例えば、本調査で市場と関連のある築地地域事業所に対しアンケートを行い、仮に市場が移転した場合の売上げへの影響を予想してもらったところ、平均で約460万円/月の売上減との回答があり、年間に単純に置き換えると1事業所あたり約5,520万円の売上減との結果になった。これほど築地市場の存在は地域商業に深く係わっており、その移転による影響は極めて大きいと言える。
 築地地域全体に及ぼす具体的な影響額を正確に推計することは、利用可能な基礎データの制約などから困難な面があり、中央区全体についてはより難しい面がある。本項では市場移転により築地地域はもとより中央区全体の地域経済に与える影響を、販売額の減少という点に着目して、種々の視点からのおおまかな試算を試みる。
1. まず、第一に築地市場の移転に伴い、市場関係が圧倒的なシェアをしめる中央区築地五丁目の卸売販売額については、当然築地市場の年間取扱高約7千億円を含む約1兆2千6百億円のほとんどが皆減になるものと見込まれる。また同丁目の小売業・飲食業・サービス業の合計は、約4百億円と推計される。
2. 次に、本調査における築地市場以外の築地地域事業所アンケート調査の中の「市場移転による売上減推計」を基に、販売額減少の試算を行う。同アンケート回答によれば、市場移転の影響を受ける事業所の平均で月約460万円である。これを業種別にその金額を求め、単純に推計すると、卸小売業・飲食業・サービス業などで約4百億円と見込まれる。
3. 同じく築地地域事業所アンケート調査の中で、市場移転の対策として「移転先の近辺に事業所を移転する」と「転廃業または他の場所への移転を考える」と回答した事業所について、区内事業所での販売額が皆減するとみれば、卸業で約3千9百億、小売・飲食業・サービス業で約3百億円の減の推計となる。
4. 本調査の場外市場アンケート調査の結果からは、売上減や市場移転対策としての店の移転により、約3百億円の減が推計できる。
5. また市場勤務者や買出人など市場来場者約5万人の築地地域の小売店、飲食店での消費が皆減するとして、国勢調査などの既存データを基におおまかな試算をすると、約3百億円の販売額の減少が見込まれる。
 以上いくつかの視点から販売額の減少について試算をしたが、単純に合計すると約1兆8千2百億円になる。若干の重複等はあるとしても、以上の試算には、個々の販売額の減少が及ぼす波及効果や築地地域以外の他の区内事業所、特に明石町、入船、勝どきなど築地に隣接する地域を含めた影響などが含まれておらず(平成10年の中央区の区内全域を対象にした調査では、飲食店以外の事業所でも約2割が築地市場となんらかの関係があると回答している。)、これらのことを総合的に勘案すれば、中央区の地域経済に2兆円を下らない影響を及ぼすものと言える。

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