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体験記-学童疎開体験-
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学童疎開体験
疎開先ではびっくりすることばかり

小泉 太郎(こいずみ たろう)

 成安寺に疎開したのは5年生の時でした。
 何しろ、東京では土を見たこともない、田舎を知らない子供ばかりですから、駅からの砂利道を2時間歩かないと着かないという成安寺の生活は、びっくりすることばかりでした。初日からいなごの佃煮が出てきてびっくりしました。
 食べ物は、後に他校の話を聞いて、僕たちは恵まれていたのだということを知りましたが、その時は、やはりひもじい思いをしました。生芋や桑の実を食べたり、青梅をかじった後で赤痢になると大騒ぎしたこともありました。初めの頃、米に1割程度混じっていた麦は、後には4割くらいになりましたし、普段は空腹の時が多かったのですが、時々白いご飯も食べられました。
 勉強は寺でしましたが、途中から午前中だけとなり、午後は、麦踏み・田植え等の農家の手伝いをしました。その時は、ご飯を腹一杯食べられるし、芋等の土産ももらえました。僕たち疎開児童も田圃を造り、牛を使って米を作りました。その田圃の供出分は、村の人たちが肩代わりしてくれたようで、全部自分たちで食べました。

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